ジュディカエル・ペロワ札幌公演、盛況に終わりました

アルバの本番などもありご報告が遅くなりましたが、ジュディカエル・ペロワ札幌公演

冬の札幌の平日という決して好条件ではないながらも、お陰様でほぼ満席。

無事に盛況に終えることが出来ました!ご来場いただいた皆さま有難うございました。

 

「怪物」として噂は聞いておりましたが、まずギタリストとして以前に、純粋に人間離れしてるというか。

とても驚かされました。。

ショートスリーパーで4時間程度しか寝ない、風邪などはまったくひかない等々、ここでは詳しくは書きませんが

他にも僕達が考える「普通」から大きく離れた人です。体の造りと気質がギタリスト仕様というか演奏家向きなのですね。

 

そんな人間離れしたマエストロですが、21日のレッスンでは人間離れした感覚を持ち込むことはなく

とても知性溢れる内容だったと思います。

受講曲の時代背景を踏まえ、場面毎の解釈、キャラクター付けを明確に…当たり前のこととも言えるのですが

とても造詣が深く納得させられるものばかりでした。

時には自分の演奏経験から上手くいかなかった話、どう改善していったか、という実体験を交えながら

非常に丁寧なレッスンという印象。教えるのが大変お好きということにも納得。

また、東京から帯同して下さった樋浦靖晃先生のフランス語通訳がとても素晴らしく

レッスンがより伝わりやすいものになっていたと思います。

 

22日の演奏会は、まずリハーサルに驚かされます。

かなり遅めの開演50分前程に会場入りし、椅子と足台の高さだけ少し丁寧にチェックしてリハーサル終了。

なんと楽器をステージ上に置いたまま控室に戻っていきました。

これまで多くのギタリストのリハーサルを見てきましたが、こんなに練習しない人は初めてです(笑)

ウォームアップ等全く必要なくいきなりエンジン全開で弾けてしまうのですね。指の繊細な記憶力が常人と違うのでしょうか。

 

それを証明するかの如く、最初のバッハから完璧な演奏を披露してくれました。

恐らくギターで弾けるフーガとしては最も難しいものの1つであるBWV997のフーガを

統一感、構築感を崩すことなく、繊細なニュアンスで弾ききり、悲歌風幻想曲ではマスタークラスでも示した通り

冗長になりやすいこの曲を変化に富んだ集中力の高い演奏。ハンガリー幻想曲は一言で言うと、爆発してました(笑)

休憩を挟んで、アサドは完璧な技巧と鮮やかに彩られた音色で聴衆をリラックスさせ

当夜のメインであるポンセの「スペインのフォリアによる変奏曲とフーガ」。とても知的なアプローチ。

正しく名演でした。この演奏は一生忘れられないでしょう。

最後はラフマニノフ。こんなの普通の人は絶対弾けません…という超難度だと思われますが、怪物ぶりをいかんなく発揮(笑)

様々な時代様式の楽曲を通して、ジュディカエル・ペロワの魅力をたっぷり堪能させていただきました。

 

 

最後になりますが、この札幌公演を企画出来たのも、イーストエンド国際ギターフェスティバルの企画、運営など

日頃ギター界の発展に力を注ぎ続けている樋浦靖晃先生と奥様のお陰です。

このような貴重な機会を与えてくださったことに心から感謝申し上げます。

 

吉住和倫

 

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