今日は新しい生徒さんのレッスン。
先月から体験レッスンにお越しいただいていたHさん。
北大チルコロマンドリニスティコ・アウロラのギターパート。大学2年生です。
純粋に上手くなりたい!という動機は勿論なのですが、彼女は学部の関係で来年札幌を離れることが決まっており
遠距離からアウロラに携わることになります。あまりアウロラの合奏練習にも参加出来なくなってしまうけど
遠方からであっても良い演奏が出来る状態でありたい、その為にも上手くなりたい、ということで
僕のギター教室に習いに来てくれました。
Hさんはギターを始めたのはアウロラに入ってからなので、まだ1年程度のキャリアですが、とても良く弾きます。
子どもの頃にピアノをやっていたことも手伝って、音楽的にも良く整っています。
体験レッスン時に進めてきたカルカッシのエチュード2番も左指のガイドフィンガー
右手のフォーム改善とタッチの強さと必要なファクターはクリア出来ているので、4番へ進みます。
(僕の教室ではカルカッシのエチュードは順番通りには進めません)
4番はスラー練習が大きな目的の1つであり、スラーに使わない指板を押さえている指の安定性が
クリアなスラーを生む大きな鍵となります。
Hさん程度のキャリアだと大抵は置いてある指が上下にブレて安定しないのですが
あまり指摘する必要もないくらい、ほぼ問題なし…これは直ぐにクリアしてしまいそうですね。
もう1曲好きな曲を選んで練習してもらっていますが、F.ソルのワルツOP.32-2です。
クラシックギターの超スタンダードレパートリーですね。
こちらも良く弾けてますが、音楽の横の繋がりがあまり感じられない演奏。
どうも、譜面自体は良く読めるのですが、ギターのフレットと音名の配置関係の把握が弱い為に
声部の流れやフレージングを掴みきれていない様子。
でも音楽を読み取る力は持っているので、アーティキュレーションや内声の動きを指示、指摘すると演奏が直ぐに変わります。
技術的な問題は幾つかありますが、1つはカルカッシではあまり問題なかったスラー。
下降スラーの際に下方向へ力を掛けるタイミングが早すぎて、弦を下に引っ張ってしまっていて安定性を欠いています。
指板方向に対して力を使っている時間と、下降スラーの為に下方向へ力を使う時間。
これが不明瞭で混在してしまっているので、明確に分けてコントロールする意識を持ちながら練習する必要があります。
向上心も強く、演奏スタイルが良い意味で繊細で整っており、僕の指摘への理解度も高く早いので今後が楽しみです。
まずは札幌を離れるまでの間にしっかりスキルアップできるようにお手伝いしていきます。
吉住和倫
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